2013年8月、フランス・イタリア・スイスにまたがる極上のハイキングルート「ツールドモンブラン」を1周してきました。


この旅で準備したコト・モノについて、私が重要と考える順で紹介します。

ガイドブック

どんな場所なのか、どこが見どころなのか、という情報をつかむのがトレイルを楽しむうえでもっとも重要だと思います。

自分がツールドモンブランを知ったのは、ヨーロッパでトレッキングガイドをしている青崎涼子氏の公演で「ヨーロッパの山旅は超快適」「山小屋の食事はコースで出てくる」とのお話を聞いたのがきっかけでした。当時は富士山の過酷な山小屋しか知らなかったので、これはいつか行ってみたい!との思いを抱いたのでした。

旅を前にwebや書店で参考となる書籍を探してみましたが、当時はツールドモンブランに関する日本語の本が見つからず、、、英語なら、ということで発見したのがこれ。私はKindleで購入しましたが、ポケットサイズなので書籍版でも問題なく携帯できると思います。

正規の反時計回りの場合と、逆の時計回りの場合の2部構成で、11日で踏破する場合のモデルルートを、1日の行程ごとに簡単な地図や高低差の図で解説してくれています。ほぼ文字なので、英語に慣れない人は読むのに苦労しますが、バリエーションルートや見どころ、ルート上の山小屋を文章で解説してくれており、ルート全容の把握と行程を考えるのに大変役立ちます。この本に掲載されている行程ごとの地図はイラストのような簡易なものですが、TMBはほぼ1本道で、ところどころに丁寧にマークがあること、時々ある分岐点には細かく標識がたてられていたことで、別途携帯していた地図はほとんど開かず、この本の図だけでほぼ問題ありませんでした。高低差の図も計画や当日のルート検討の際に大変役にたちました。

なお、現在は日本語のガイド本も発売されています。私もTMB旅の後に購入し、楽しく読ませていただきました。

ラックブラン小屋を起点・終点とし、展望重視のこの本のモデルコースはかなり大変なのでは、、、とは思いますが、著者のこだわりがひしひしと感じられます。また、TMBを歩く上で大切なのは、「歩き通すこと」ではなく「より楽しむこと」にあるという主張も大変共感できます。コース上の見どころは写真を掲載してくれてあり、山小屋の詳細な紹介もあり、バリエーションルートもばっちり記載されているなど、感動的な一冊だと思います。

余談ですが私のTMBへの思いはこちらの記事で語っております。こちらも良い準備になるかと思いますのでぜひともご一読お願いします笑

基本的には大雑把なルート図と案内板だけでなんとかなりますが、心配でしたらこのような地図も調達していきましょう。50000分の1では細かいところはわからず、ハイキング中にどこまで役にたつかは微妙ですが、1周分を眺めるのは楽しいです笑

山小屋の予約

モノではありませんが、ハイシーズンの7月〜8月には必須と思います。下記の公式サイトには、出発地点指定と方向の指定から始めて、到達可能な山小屋を順番に指定し、予約していく機能があるので便利で安心です。

tmb-logo

トレッキングシューズ

ほとんどの時間を「歩く」ことに費やすので、靴の選び方も重要です。必要要素としては下記3点と考えます。

・防水性能

TMBの旅はワンウェイの山道を前に進むしかありません。特にハイシーズンには事前の山小屋予約は必須ですので、体力や天候次第でその日の行程を決めるというわけにもいきません。運悪く雨に降られ、水が靴に染み込んでしまうと、翌日も乾き切らず、不快な思いをすることになります。雨のなか歩いても水が浸透しない程度の防水性は重要です。

・軽量

TMBには日本のアルプス登山のような急峻で危険な岩場のような場所はほぼありません。9割以上はよく整備された道ですので、ただ歩ければOK。ハイカットの登山靴で足をがっちりガードする必要はないと思います。登り下りより横移動が多いというのもポイントです。おもりのようなクソ重い登山靴だと無駄に体力を削られてしまう気がします。

・ある程度のクッション

毎日歩くので、さすがに底がペラペラのスニーカーでは、足にダメージが蓄積されますよー、という程度です。一般的なハイキング用の靴くらいなら問題ないと思います。

以上を踏まえ、私は防水のトレイルランニング用シューズ、ファストハイキング用のシューズが最適と考えます。私が履いて行ったのはこれです。

レインウェア上下

シューズの理由と同様で、一周を歩いてつなぐには雨でも前進しなければならないので必須だと思います。

バックパック

ずっと背負って歩くことになるので、容量が大きくて「荷物がたくさん入ってしまう」ものは避けました。バッグに入る程度の荷物しか持たない、という考え方で40Lサイズを選びました。ロングトレイルでは「軽い=正義」です。あとは背中が汗で濡れると不快なので背中部分の通気性がよさそうなタイプにしました。レインカバーをお忘れなく。

※私は日本からバックパックひとつで行きましたが、シャモニーやクールマイユールの宿に前後泊すればスーツケース等は預かってくれるサービスがあるかもしれません。

トレッキングポール

足が疲れたり、怪我をしてしまった際に腕の力が助けになってくれます。必須ではありませんが、体力に自信のない方はあると安心です。日本からの空路を考えると、軽量で折りたためるタイプがいいですね。

ハイドレーションパック

バックパックから伸びるホースで水を飲むやつです。必須ではありませんが、容量が大きいバックパックのサイドポケットに水筒を入れた場合、水を飲むたびに下ろすのは面倒ですし、体力を削られます。水は山小屋で補給できるので、1日分の容量として1.5L〜2.0L程度あれば十分と思います。

天候が安定していればツールドモンブランには危険な箇所はほぼ無さそうですが、人里離れた区間も多いので備えは必要です。ライトやシェルターがあると安心でしょう。

防寒具

私がTMBを歩いたのは8月下旬でしたが、早朝は日本の冬の日中くらいには冷え込むので薄手のフリースやダウンを着て防寒しました。

タオル、てぬぐい、洗面具

山小屋のサービスにはありませんので持っていく必要があります。

カメラ関係

・コンパクトカメラ、充電器、予備バッテリー:絶景だらけなのでついつい撮りまくってしまいます。よほどの写真好きでなければ、持ち運びがしやすく、シャッターチャンスを逃さないハイエンドのコンパクトカメラをお勧めします。充電は山小屋でできました。スマートフォンでもいいですね。機動性が重要です。

・ミニ三脚
私と同じようにソロでツールドモンブランを歩く方は、このようなミニ三脚があると、素晴らしい景色の中にいる自分を撮影しやすいです(下の写真のような笑)。個人的には景色だけの写真よりも、人が映る写真のほうが臨場感があって好きです。ソロハイカーの皆さま、タイマーダッシュで素敵な写真を撮りまくりましょう!

いらなかったモノ

・昼食の心配:TMBのルート上に長くても半日程度の間隔で山小屋があるので、美味しい料理とお酒をオーダーできます。昼ごはんを持ち運ぶ必要はありませんでした。心配な方は山小屋でお弁当を予約しましょう。

・寝袋:今回の旅では山小屋の予約をしなかった区間があったので万が一のために持って行きましたが、シーズンオフに近かったこともあり電話で当日予約できた山小屋もあったので使うことはありませんでした。きちんと予約をして荷物は少しでも軽くしましょう。

・暇つぶしの道具:夜は食事で同席したハイカーたちと話したりしていましたが、早めに眠くなってしまうので夜に暇をもてあますということはありませんでした。

日本語のガイドブックも出版され、私がTMBを旅したころより行きやすくなっているようです。この美しい山旅をひとりでも多くの人に楽しんでいただけたら嬉しいです。

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1日ずつの行程の記録です。

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